悪性リンパ腫・症状

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悪性リンパ腫・分類・ホジキン病・非ホジキンリンパ腫・症状・検査・類似疾患・病期分類・治療



     §1 悪性リンパ腫


     悪性リンパ腫はリンパ球に由来する悪性腫瘍で、血液細胞の一つであるリンパ球が、癌化し、腫瘤になったもの

     で、全身のリンパ節に発生する事が多いですが、その他に、全身のあらゆる臓器や、組織からも発生します。発生

     頻度は欧米に比べると半数程度です。病理組織臓の違いから、ホジキン病(Hodgkin disease;HD)と、非ホジキン

     リンパ腫(non-Hodgkin lymphoma;NHL)に大別されます。日本では、悪性リンパ腫のホジキン病1に対して、

     非ホジキンリンパ腫は9とその比率は圧倒的に非ホジキンリンパ腫が多い。(欧米1:3)


     ホジキン病、非ホジキンリンパ腫の比較も御参考にご覧下さい)

     悪性リンパ腫の分類/by WHO 非ホジキンリンパ腫の悪性度分類/by WFも御参考にご覧下さい)

リンパ球は体外からの細菌や異物の侵入を

監視し、リンパ球同士で情報交換をしなが

ら、異物を認識、排除という重要な免疫機

能を司る白血球の一種です。リンパ節は多

数のリンパ球の集まったもので、情報交換

のために、リンパ節より出て、リンパ管と

血管を通路として、全身を循環しています

。リンパ組織はリンパ節以外に、咽頭(ワ

ルダイエル輪)、胸腺、脾、胃、扁桃、腸

管のパイエル板(Peyer patch)、虫垂、骨

髄などがふくまれます。リンパ節は頸部、

腋窩、鼠径部、縦隔、後腹膜など身体の全

身各部にあり、免疫監視機構になっており

ます。



         -リンパ腫発生部位模式図-
このように全身各部にリンパ組織がありますが、悪性リンパ腫はリンパ節、ワルダイエル輪、胃に多く、その他

には皮膚、腸、眼瞼、鼻腔、甲状腺、乳腺、副腎、脾臓、骨髄、セ ス、肺、脳などに発生します。悪性リンパ腫

の病理診断は難しい場合が少なくなく、悪性リンパ腫かどうか、ホジキン病かどうか、非ホジキンリンパ腫の

悪性度判定、組織型診断などは極めて大切な診断ポイントになります。非ホジキンリンパ腫では、予後判定の

観点からは、軽度悪性群、中間悪性群、高度悪性群に区別する事が重要で、我が国では軽度悪性群の頻度は

低い(欧米に多い)。一般にT細胞型はB細胞型より予後が不良で、リンパ性白血病へ移行する症例もあります。

エイズや造血幹細胞移植後に悪性リンパ腫が合併する事もあります。時には悪性リンパ腫と良性反応性リンパ

腫大との鑑別が難しい事もあります。






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     §1−1 非ホジキンリンパ腫の悪性度分類(組織型)/悪性リンパ腫 

低悪性度  1 症リンパ球性(small lymphocytic)
 2 濾胞性小くびれ細胞型(follicular small cleaved cell)
 3 濾胞性混合細胞型(follicular mixed)
中悪性度  4 濾胞性体細胞型(follicular large)
 5 びまん性小くびれ細胞型(diffuse small cleaved cell)
 6 びまん性混合細胞型(diffuse mixed)
 7 びまん性大細胞型(diffuse large)
 8 免疫芽球性(immunoblastic)
高悪性度  9 リンパ芽球性(lymphoblastic)
10 小くびれなし細胞型(small noncleaved cell)
                                                            by WF(国際分類)





     §1−2 悪性リンパ腫の分類/悪性リンパ腫


非ホジキンリンパ腫 B細胞リンパ腫 T細胞リンパ腫
前駆細胞リンパ腫
リンパ芽球性リンパ腫/白血病 リンパ芽球性リンパ腫/白血病
成熟/末梢細胞性リンパ腫
小細胞性リンパ腫/慢性リンパ性白血病 菌状息肉腫/セザリー症候群
リンパ形質細胞性リンパ腫 節外性NK/T細胞リンパ腫、鼻腔型
辺縁帯リンパ腫 肝脾γ-δ型T細胞リンパ腫
節性(+/−単球様B細胞性)、脾性 末梢T細胞リンパ腫
粘膜関連リンパ組織(MALT)リンパ腫 血管免疫球性T細胞リンパ腫
濾胞性リンパ腫 異形成大型T/ヌル細胞リンパ腫
マントル細胞リンパ腫 成人T細胞リンパ腫/白血病(HTLV+)
びまん性大型B細胞リンパ腫
バーキットリンパ腫
ホジキン病 結節性リンパ球優勢ホジキン病
古典的ホジキン病
 結節硬化型ホジキン病
 リンパ球豊富型
混合細胞型
リンパ球減少型
                                                                  by WHO



     §1−3 ホジキン病と非ホジキンリンパ腫 比較/悪性リンパ腫

ホジキン病 非ホジキンリンパ腫
頻度 10% 90%
発生部位 大部分はリンパ節 過半数はリンパ節以外
臨床症状 発熱(ペル-エプスタイン型)、体重減少、盗汗 熱は不定、体重減少、盗汗、皮疹、脾腫
腫瘍細胞 ホジキン細胞(リード-シュテルンベルグ細胞) T細胞性、B細胞性
病変の進展 接続的 非接続的



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     §2 悪性リンパ腫の症状


     悪性リンパ腫はリンパ節の腫脹(頸部、腋窩、鼠径部など)に気づき、受診して診断される事が多く、痛みは無い

     が、急激に大きくなる場合には、圧痛を感じる事もあります。その他、微熱、扁桃や咽頭部では違和感を喉に感じる

     ようになります。胃のリンパ腫の場合は、上腹部不快感や胃痛などの症状もあります。その他全身の痒みを覚え

     たり、成人T細胞白血病で高カルシウム血症を伴えば、痙攣や意識障害もあります。





     §2−1 全身症状/悪性リンパ腫


     §2−1 発熱/悪性リンパ腫


     ホジキン病では、不規則に繰り返す発熱(ペル-エプスタイン熱)や、原因不明の発熱(38℃以上)を伴う。ペル

     -エプスタイン熱は数日から数週の間隔を置き、出現します。その場合、発熱は低くても平熱にはいたらない熱

     (日差1℃以上)や高熱(日差1℃以下の高熱)など、様々なケースがあります。





     §2−2 体重減少/悪性リンパ腫


     10%以上の体重減少が、6ヶ月以内にきたす事があります。




     §2−3 盗汗/悪性リンパ腫


     体温が38℃に至らないのに、パジャマやシーツがぐっしょり濡れるような大量の寝汗をかくことも有ります。




     §2−2 局所症状/悪性リンパ腫


     非ホジキンリンパ腫はリンパ節以外に発生する事が多く、その場合は、発生臓器ごとに夫々、特有の局所症状を

     示します。



     §2−2−1 リンパ節腫大/悪性リンパ腫


     痛みの無いリンパ節の腫れを、頸部、腋窩、鼠径部に認め、圧痛も無く固定感が無い可動性で、弾力性は有ります

     が、やや硬い(消しゴム様)感触です。ホジキン病では殆どリンパ節に発症します。





     §2−2−2 脾腫/悪性リンパ腫


     脾臓への浸潤はしばしば認められますが、巨脾(骨髄以外の臓器内に正常血球の形成をみる。 / 脾臓、肝臓、

     リンパ節、副腎、軟骨、血栓、脂肪組織、腎臓、骨内膜に認める事があり、この骨外造血が亢進すると起こる。)

     を伴う場合には、腹部膨満感を訴え、急速に腫大したり、脾梗塞を合併すると脾の痛みを訴える。





     §2−2−3 皮疹/悪性リンパ腫


     T細胞リンパ腫の場合は皮膚浸潤を伴う事が多い。



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     §3 悪性リンパ腫の検査



悪性リンパ腫の主な検査は下に列挙いたし

ますが、それ以外にもワルダイエル輪を見

る耳鼻咽喉科検診、胃X線検査、胃から大

腸までのX線検査or内視鏡検査、肺、肝臓

、目、脳、セ スなどの臓器に病巣があれば

、夫々の臓器の専門医と相談しながらの検

査にもなります。他臓器に転移があれば、

治療は難しく、予後不良となります。治療

前の精密検査は極めて重要です。その他ホ

ジキン病ではツベルクリン反応が陰性にな

ります。


関連検査値・基準値/悪性リンパ腫

尿酸甲状腺ペルオキシダーゼ白血球数

赤血球数血小板数



     §3−1 組織検査と細胞診/悪性リンパ腫


     悪性リンパ腫の診断は腫大した病巣(リンパ節、腫瘤)から採取した組織標本を、顕微鏡下での観察をしなければ

     なりません。皮膚を小切開し、リンパ節を摘出したり、各所に腫大リンパ節がある場合には、なるべく頸部リンパ

     節を選びます。胃腫瘤の場合には、内視鏡を用いて腫瘤の一部を採取する生検で、組織を取り出します。針生検

     ではリンパ節全体の構造が観察できないので選択は、薦められておりません。組織構造を正確に診断するために

     可能な限り、リンパ節は丸ごと採取が薦められております。摘出したリンパ節は分割し、病理組織検査、表面

     マーカー検査、染色体検査、DNA検査などをします。残ったサンプル標本は、後日、必要性のある検査のために

     凍結保存される事になると思います。





     §3−2 画像診断/悪性リンパ腫


     悪性リンパ腫の確定診断の後、病変の広がりを調べるために全身の検査をします。体表面のリンパ節は触診して、

     測定します。画像検査では胸部単純X線検査、頸部、胸部、腹部、骨盤部CT検査、ガリウムシンチグラム、上部

     消化管造影検査、超音波検査、CT検査、MRI検査リンパ管造影、骨X線撮影など多彩な検査方法があります。

     後腹膜リンパ節、腹腔内臓器(肝臓、脾臓)ならCT検査、腹部超音波検査、ガリウムシンチなら体内のリンパ腫、

     胃なら上部消化管造影検査、など夫々のケースに的確な画像検査を選択します。




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     §3−3 骨髄検査/悪性リンパ腫


リンパ腫細胞は全身の血流にのって回っ

ている事も多いため、骨髄検査が必要で

す。骨髄は悪性リンパ腫の節外病変の頻

度の高い臓器です。又、化学療法、放射

線療法の治療前には、造血能を充分に持

っているのかを確認するために、骨髄検

査が必要になります。骨髄は化学療法、

放射線療法の影響を受け易い臓器です。




     §3−4 検体検査/悪性リンパ腫


     §3−4−1 末梢血/検査/悪性リンパ腫


     末梢血では骨髄浸潤を来たしている場合には、貧血、血小板減少、血液像では異型細胞の増加を確認することが

     あります。腫瘍細胞がしばしば出現するケースでは、リンパ芽球性リンパ腫、成人T細胞白血病、マントル細胞

     リンパ腫などがあります。







     §3−4−2 生化学/検査/悪性リンパ腫


     リンパ腫の腫瘍量や病勢の指標として、LDH、CRP、可溶性IL-2受容体(sIL-2R)などがあり、成人T細胞

     白血病/リンパ腫では高カルシウム血症をしばしば来たします。







     §4 ウィルス検査/悪性リンパ腫


     成人T細胞白血病/リンパ腫では血清HTLV-1抗体が陽性であり、ホジキン病患者の一部にはEBV感染が

     認められます。








     §5 悪性リンパ腫の類似疾患


     局所的な腫大では炎症、癌、肉腫の転移があり、全身性では伝染性単核球症、麻疹、風疹などのウィルス性疾患、

     膠原病、リウマチ性疾患、代謝性疾患などの鑑別が必要になります。




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     §5−1 伝染性単核球症/悪性リンパ腫類似疾患


     発熱や扁桃咽頭炎で初発、リンパ節が腫れ、発疹を伴い、肝機能障害を認めることの多い疾患で、リンパ節の腫大

     は頸部を中心に全身にもしばしば及び、通常は1ヶ月以上続きます。末梢血もリンパ球増多(CD8陽性異型リンパ

     球)が特徴になります。






     §5−2 風疹/悪性リンパ腫類似疾患


     風疹はリンパ節が腫れることや、発熱、発疹が主な症状で、リンパ節は耳の後部、後頸部に発生しやすく、血液検査

     では異型リンパ球を含むリンパ球の増多が認められます。風疹抗体価の上昇を確認します。




     
§5−3 結核/悪性リンパ腫類似疾患


     リンパ節は集塊や、瘻を形成する特徴をもち、肺門、頸部、腸間膜リンパ節に好発します。ツベルクリン反応は

     強陽性、二重発赤や水疱も形成もあります。





     §5−4 悪性腫瘍の転移/悪性リンパ腫類似疾患


     悪性腫瘍の腫大リンパ節は無痛性で硬く、弾力性も乏しい。進行すると周囲組織に浸潤するため、可動性も失われ

     ます。頸部リンパ節が腫れるのは食道癌、胃癌、気管支癌のケースが多く、左鎖骨上窩のリンパ節腫大は胸管を

     経由して来たことを示し、胃癌、肺癌などが疑われます。腋窩リンパ節が腫れる場合は、乳癌、肺癌などが疑われ

     ます。






     §6 悪性リンパ腫の病期分類


     リンパ節生検により診断が確定した場合には、病変がどの程度のものなのかを判定し、病期、悪性度、年齢、全身

     状態などを勘案して治療方法を選択していく必要があります



         -悪性リンパ腫の病期模式図-
。アン・アーバー分類はそれを決定する

ための分類として、ホジキン病のために

、作られたものですが、非ホジキンリン

パ腫にも広く、使用されています。それ

を決定するためには触診、視診、血液検

査、胸部X線、胸部・腹部、骨盤部X線

CT、ガリウムシンチグラフィ、上部消

化管造影、骨髄穿刺(生検)などの検査

が必要になってきます。





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     アン・アーバー分類/悪性リンパ腫

病期T 一つのリンパ節領域(T)又はリンパ組織以外の1臓器、又は部位(TE)の侵襲
病期U 横隔膜の上下のいずれかの同側で、2箇所以上のリンパ節領域(U)、又は一つ以上のリンパ節領域とリンパ組織以外の臓器、又は部位(UE)の侵襲
病期V 横隔膜を境に、両側にわたるリンパ節領域の侵襲(V)リンパ組織以外の臓器、又は部位の限局的侵襲(VE)、脾の侵襲を伴うもの(VS)、両者を合併するもの(VES)
病期W リンパ組織以外の一つ以上の臓器、又は組織への瀰漫性の侵襲で、リンパ節腫大の有無を問わない。
亜分類 以下の症状の無いものをA、いずれかを持つものをBとする。
@6ヶ月間に10%以上の体重減少
A38℃以上の原因不明の発熱
B盗汗






     §7 悪性リンパ腫の治療


     悪性リンパ腫は集学的治療の進歩などで、ホジキン病、中・悪性度リンパ腫の治療の取り巻く環境は、向上して

     おり、治療成績も確実に向上しております。例えば、免疫染色や分子生物学的解析を含む病理診断の進歩、画像

     検査を中心とした病期診断の進歩など、治療法を適切に評価するための臨床研究の進歩が、大きな役割を果たし

     ているといわれております。治療に当たっては、治療前の病変の広がりを正確に把握しておく事が重要です。化学

     療法を行うには、主要臓器の機能(重要な臓器の機能が維持されているか)を評価しておかなければなりません

     (骨髄、肝、腎、心臓、肺など)。非ホジキンリンパ腫の場合、約半数はリンパ節以外から発生し、リンパ節に初発

     した場合でも、節外臓器に病変を持つ場合が少なくなく、臨床の病期判定には慎重が求められます。





     §7−1 ホジキン病/悪性リンパ腫治療


     §7−1−1 限局期ホジキン病/悪性リンパ腫治療


     腫瘍長径が10cmを越えるような、巨大病変を持たない限局期(T〜U期で)は、放射線治療を選択します。照射

     はマントル照射、逆Y照射などが有りますが、近年では限局期症例では、進行期症例の化学療法の良好な成績を

     反映して、まず化学療法を先行させて腫瘍の縮小を狙い、効果が得られた段階で、原発部位に限局した、放射線

     照射を実施する方法がとられております。放射線単独より生存率の検証結果で、良好な成績であることが確認され

     ています。






     §7−1−2 進行期ホジキン病/悪性リンパ腫治療


     病期V期以上の巨大病変を持つ症例には、第一選択肢は化学療法になります。MOPP療法(日本では

     MOPP療法 C;シクロホスファミド)は標準療法として、広く用いられて来た。約70%の治療効果が得られ

     るとされますが、長期アルキル化剤の投与により、発育障害、不 妊、二次発癌リスクが指摘されており、救援

     化学療法として、ABVD療法が開発されております。ABVD療法はMOPP療法と同等の効果で、毒性が少な

     いとされ、MOPP療法にとって代わりつつあります。






     §7−2 非ホジキンリンパ腫/悪性リンパ腫治療


     §7−2−1 低悪性度リンパ腫/悪性リンパ腫治療


     
低悪性度リンパ腫は濾胞性リンパ腫が中心で、症状は希薄であり、自然退縮もあります。病勢に進行が無い様で

     あれば、経過観察します。限局期の症例の生存期間は7〜10年が中央値であり、進行が認められてから治療を

     開始しても、生存率に変わりが無いと考えられております。


但し、経過が緩やかで症状に乏しいとは

いえ、化学療法による治療は困難とされ

ており、長期的予後は良いとは言えませ

ん。化学療法ではアルキル化剤単独、C

MOPP療法アドリアマイシンを腹

部化学療法などが行われます。一端は縮

小するものの、多くは増悪ないし、再発

し生存率の延長は無いとされます。近年

開発されたCD20抗原にたいするマウ

ス・ヒトキメラ抗体
は従来の化学療法剤

とは異なる抗腫瘍活性を示し、その効果

が期待されております。


初回投与時には、悪寒、発熱、呼吸困難が見られる事が有りますが、2回目以降には殆ど副作用が認められ

ないとされます。



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     §7−2−2 中悪性度リンパ腫/悪性リンパ腫治療


     いわゆるaggressiveリンパ腫は、一般的には腫瘍細胞の増殖が浸潤性で、破壊的であり、病勢も週単位という位

     の速さで進行し、放置すると数ヶ月で死に至る悪性度の高いもので、瀰漫性大型B細胞リンパ腫は代表的な病型

     です。化学療法、放射線療法に対する感受性は高く、近年の治療成績では最も向上しているとされます。







     §8 関連抗癌剤/悪性リンパ腫


     アドリアマイシンシクロホスファミドビンクリスチンブレオマイシンプレドニゾロンプロカルバジンダカルバジン








     * パイエル板/主に哺乳類の回腸に見られるリンパ節の塊。腸内細菌に対して、生体防御に関与するもの。



     * マントル細胞/リンパ節濾胞の胚中心を取り巻く、マントル帯に由来する小型B細胞



     * EBV/エプスタイン-バー-ウィルス、後の伝染性単核球症(IM)の病原体であり、EBV感染がその発症に関与

     しているとされるものは、伝染性単核球症、バーキットリンパ腫、状咽頭癌、免疫不全状態に発症するリンパ増殖

     性疾患、鼻腔に発症するT/NK細胞リンパ腫、B細胞の免疫芽球性肉腫などがある。EBV既感染者は恐らく、

     その生涯にわたり、唾液内にEBVを分泌すると考えれております。小児期に感染すれば、出てもせいぜい感冒

     様の症状を呈する程度であるが、初感染が思春期以降の場合には、伝染性単核球症を発症を発症する率は高く

     なります。EBV感染者はEBVキャリアになります。





     * マウス・ヒトキメラ抗体/遺伝子組み換え技術で抗原と結合する可変領域をマウス由来、残りの定常領域

     をヒト由来とした抗体で、マウス・モノクローナル抗体と比べ、抗マウス抗体が出来難く、補体との結合が強い

     とされる。








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