舌癌・舌ガン・症状・療法

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舌癌(舌ガン・舌がん)・構造・症状・療法



     
§1 舌癌(舌ガン)


     
口腔癌の中で多いのは舌癌です。舌癌の中でも多発部位は側縁部で次いで舌下面、舌付け根(舌根)の順となっ

     ております。舌癌の好発年齢は40〜60歳ですが20歳代の人にも発生します。男性の方が女性の倍位の発生

     比率になっておりますが喫煙と飲酒がその原因と因果関係が深いと考えられており、口腔内の衛生状態も留意

     する必要がありそうです。舌癌は肉眼的に腫瘍が表面に大きく広がる増殖型、潰瘍型、硬結型、潰瘍硬結型など

     があります。






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§2 舌の構造/舌癌(舌ガン)

             -舌の構造-
舌はその前部2/3は舌体、後1/3は舌

根といいます。これは分界溝という部分

(有郭乳頭の奥)で分けられます。舌体

部は口腔内にあり、舌根部は咽頭内にあ

ります。舌体部の舌粘膜は4種類の舌乳

頭で口腔粘膜とは異なる性状となってい

ます。人は食を味で楽しみますが、それ

を支える味蕾は、味細胞、支持細胞、基

底細胞から成り、味細胞は絶えず新しい

細胞に置換されております。


舌は複雑な舌運動を行い食物の咀嚼や吸引を助けて、嚥下を可能にしたり、言語の構音に必須のものであり、

それを支える舌外筋、舌内筋が舌の大部分を占める。




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§3 舌癌(舌ガン)の症状


     
舌癌には二つのパターンがあり、一つは小さな潰瘍や硬いしこりが少しずつ大きくなってゆくタイプと、白い

     まだらの病変が癌化してゆくタイプです。硬いしこりは硬結といいますが、この硬結や小さな潰瘍が口腔内の

     同じ場所に1ヶ月以上も留まり、大きくなるようであればすぐに耳鼻咽喉科や頭頸科などに受診する必要があり

     ます。この様なケースでは痛みを伴う事も多い。しかし、1ヶ月も様子を見る事無く早い段階で受診される事を

     おすすめいたします。



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§4 舌癌(舌ガン)の療法

           -舌再建術例-
病巣の部位や広がりにより治療法が異なりま

すが、舌癌が4p以内で頸部に病変が無いよ

うでしたら、放射線療法、あるいは放射線療

法と化学療法の併用療法になります。放射線

療法は白金製の針(ラジウムやセシウム含有

)を、1週間程度さしたままで組織内照射す

る事になります。2p以内の病巣である場合

は高率(80〜90%程度)で治癒し、舌も

温存した形で根治可能です。

病巣が深部に達している状態、あるいは頸部に病変が確認できる場合などは拡大手術、切除部位の再建手術

が必要になります。舌癌の再建手術では前腕の部位を血管をつけたまま採取し、微小血管を吻合する形での移植

をします。早期舌癌であれば80%前後の治癒率があり、進行舌癌でも35〜55%程度の治癒率があります。

舌癌の予防は禁酒、禁煙が望ましく虫歯や口腔衛生に絶えず留意し、清潔が一番という事になります。


* 舌癌の手術をする前には、口腔ケアがとても大切になります。これは舌癌に限らず、癌の治療の前には共通

 にいえる事ですが、舌癌の再建手術では前述の様に舌のかわりに他の体の一部を移植します。口の中には

 多くの細菌がいます。そのため傷口が上手に閉じず化膿することがあります。患者さんの約30%が感染・傷が

 開いて肺炎を発症しているという報告があります。放射線療法でも同様で舌癌の場合、放射線療法により唾液

 を出す細胞が働かなくなり、口の中が乾いて虫歯が出来やすくなります。歯科衛生士のクリーニングにより唾液

 中の1億〜10億個あった細菌数は1/100に激減し、顕微鏡でも殆ど確認できないくらいきれいな状態になりま

 す。癌の手術を受ける前には歯周病や虫歯など口腔ケアが大切です。それにより、手術による合併症は大幅に

 低下し早期退院にも繋がる大きな差がでます。歯周病は特に肺癌、腎癌、膵癌、血液癌と関係があるという報告

 があります。これは歯周病が免疫・体の防御システムに影響する、もしくは歯周病に関係する菌が直接癌の発生

 に影響しているかも知れないという研究報告によるものです。


* 追補 癌治療と口腔ケア(ご参考にご覧ください)

 癌の治療をする前には、口腔内の衛生健康を保つために歯周病や歯の治療など口腔ケアがとても大切になり

 ます。一般的に癌治療中は体力が極端に落ち、口内の細菌のバランスが崩れ、カビの一種のカンジタやヘルペ

 スウィルスが増殖し、口内炎が発生します。手術前に口腔ケアを確実に施した場合、合併症の発生率は16%

 ですが、何の手当てもせずに癌の手術に臨んだ場合には64%と大幅なデータ上の有意差が認められていると

 いう報告があります。口の中を一度キレイにすると、治療中やその後も細菌感染を起こし難いという研究もされて

 おり、結果的に食事の再開も早まり、早期退院にも繋がります。歯周病は特に肺癌、腎癌、膵癌、血液癌と関係

 があるという報告があります。これは歯周病が免疫・体の防御システムに影響する、もしくは歯周病に関係する

 菌が直接癌の発生に影響しているかも知れないという研究報告によるものです。







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