§1 上顎洞癌(上顎洞ガン・上顎洞がん))
副鼻腔の癌の中では大きな洞である上顎洞は、癌の発生も多い部位です。副鼻腔は鼻の中央部に有りますが
それは上顎洞、篩骨洞、前頭洞、蝶形骨洞の空洞からなり、内壁は粘膜で覆われております。
(副鼻腔周辺構造模式図、鼻腔の構造/縦断面模式図、副鼻腔/正面模式図も御参考にご覧下さい)
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-腹鼻腔周辺構造模式図- |
上顎洞は各図ではピンク色で示されてお
りますが、ご覧のように副鼻腔は複雑
な構造をしております。鼻腔は外側の
壁が鼻腔内に突出し、上、中、下鼻甲
介を形成しています。その夫々の鼻甲
介の下側が上、中、下鼻道となってお
ります。腹鼻腔は蝶骨洞と篩骨洞の一
部を除いて、中鼻道に開口しています
。眼から涙を出す鼻涙管は下鼻道に通
じています。 |
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-鼻腔の構造/縦断面模式図- |
上顎洞に発生する上顎洞癌は好発年齢は
50〜60歳代で男性の方が女性の倍程
度の発生率になっております。上顎洞癌
は慢性腹鼻腔炎が原因の一因とされてお
りまして、この慢性副鼻腔炎は日本人に
かつて高頻度に確認されている疾患でし
た。近年の傾向としては、化膿性疾患が
減少している事が、慢性副鼻腔炎の発生
頻度を抑えているのではないかと考えら
れております。 |
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-副鼻腔/正面模式図- |
それ以外にも、ヒトパピローマウィルスや、
Cr(クローム)も原因ともいわれていま
す。かつては予後の悪かった上顎洞癌も
治療の成績は向上しております。初期の
症状は希薄であり慢性副鼻腔炎の方や、
異常を感じるようでしたら、簡単に考え
ず、耳鼻咽喉科や頭頸科などに早期に受
診する事が大切になります。 |
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§2 上顎洞癌(上顎洞ガン・上顎洞がん)の症状
周囲を骨で囲まれております上顎洞はそこに癌が発生したとしても、気づき難く初期症状も希薄で、進行して
骨が破壊されるようになって来ますと、破壊の進行する方向により症状が出てきます。腫瘍が鼻腔の方向に向
かえば、鼻詰まりを起こし、血や膿の混じった鼻汁(鼻水)が出るようになります。又涙管がつまって涙も出易く
なります。腫瘍が反対側の外側に向かいますと、頬が腫れてきたり、下の方向に向かいますと、歯が痛んだり、
歯肉が腫れてきたりもします。進行方向が上に向かいますと眼球が押され、眼球下側の白めが目立つ事もあり
ます。後ろに向かいますと、神経が圧迫されて歯や頭が痛くなる、口を大きく開けられなくなるなどの症状が出て
きます。
§3 上顎洞癌(上顎洞ガン・上顎洞がん)の治療
従来は上顎を患部側だけ摘除したり、眼球の摘出も行った手術も、放射線や化学療法などを併用して上顎を摘除
しないで温存する方向になっております。
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-副鼻腔 側面図- |
併用療法で腫瘍が上顎洞内で壊死するようであ
れば吸引して取り除きます。進行している場合
には再建手術も必要になります。拡大再建手術
ではその手術範囲により、対応が異なりますが
、眼球摘出、欠損部位の修復、骨移植、義眼を
挿入できるような欠損部再建手術などが必要に
なります。腫瘍が頭蓋底に及んでいるような場
合には、頭蓋内からの頭蓋底手術や抗癌剤大量
投与療法なども必要になる場合もあります。
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