.癌・療法

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.癌・ヒトパピローマウィルス・症状・療法・生存率



     
§1 .癌(.ガン)


     .癌は女性.腫瘍の3〜5%(1〜3%)を占める、頻度の少ない癌です。.癌は扁平上皮内から発生

     する扁平上皮癌の90%を占めますが、基底細胞癌や腺癌もあります。発生部位も大.が最も多く確認され

     ます。子宮や膣などの部位にできた腫瘍が、.に転移する事もあります。小.、クリトリスの.にも確

     認されることがあります。外部からも直接確認できる部位なのですが、受診の遅れから、進行しているケース

     が多くこれは羞恥心や、場合により診察医が良性の病変と判断してしまう事から、正確な診断が遅れることも

     あります。発症年齢は60歳以上の高齢者が多く、40歳以下ではあまり見られません。初期は.部に硬い

     しこりが出来ますが、痛みや痒みは伴いません。しこりは次第に大きく成長します。進行しますと、出血した

     り、悪臭のおりものが出たり、.部がただれて痒みや痛みを感じるようになり、更に進行しますと、潰瘍化

     します。早期のしこりを見逃さないようにし、早期に受診します。







     
§2 .癌(.ガン)とボーエン病


     .の扁平上皮細胞が異型化して増殖したものはVIN;vulvar intraepithelial neoplasia(.上皮内腫瘍)と

     呼ばれ3段階に分類されておりますが(VIN1/軽度異形性、VIN2/中等度異形性、VIN3/高度異形性・上皮内癌)、

     その中のVIN3/高度異形性・上皮内癌は扁平上皮内癌です。これが従来ボーエン病と呼ばれていたものです。




     
§3 .癌(.ガン)とヒトパピローマウィルス(HPV)


     .上皮内腫瘍はヒトパピローマウィルスの感染が関与していると考えられております。ヒトパピローマウィルスは

     現在百種類以上が確認されておりますが、.癌のヒトパピローマウィルスは子宮頸癌と同型のタイプのウィルスと

     考えられております。ですが、VINよりも浸潤癌の方がHPVの感染が低くVINに比べては浸潤癌が高齢者に多い事

     など、未解明の部分もあります。



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§4 .癌(.ガン)の症状


     早期のうちは殆ど症状はありませんが、初期病変は診断が難しい部分もあります。その症状として.部に灼熱感

     や痛痒感を感じる事があります。

病変は目視で確認が出来ますが、これらの症状は

.癌に特有な症状でもありません。癌が大きく

なりますとしこりとなり、異物感を自覚する事も

あります。更に進めばただれて潰瘍になり、出血

、帯下の増加、.部の痛み、排尿時の痛みに繋

がります。広く知られる癌ではないため、潰瘍化

してから受診というケースもあり、早期発見の機

会を逃してしまう事がままあります。早期の段階

では誤診のケースもありますので、組織診で正確

な診断を下す事が極めて大切になります。もしも

、灼熱感や痛痒感が継続するようであれば、御自

分の身体のためにも、再度の受診をお勧めします。

.白斑症;更年期以降の女性に認められる事の多い.白斑症は、 .癌の危険因子の可能性が指摘

されております。正確な発生頻度は不明ですが、外因癌へ進展する可能性は5%程度と推測されております。外

陰白斑症は、.の白色病変の総称として用いられておりますが、 組織学的分類では単一の病変ではなく、外

陰上皮内腫瘍、扁平上皮過形成、硬化性苔癬などの病変が含まれております。




     
§5 .癌(.ガン)と生存率


     .癌は癌の大きさが1cm以内であればリンパ節への転移がないと考えられ、その際は癌から1cm以上離れた箇

     所までを切除する局所切除を行います。1cmを超えてきますと切除範囲も大きくなりますし、リンパ節郭清も必要に

     なってきます。更に進めば血行性転移につながります。然しながら癌が2pを超えても、.部の中に留まっており、

     リンパ節転移がなければ手術療法で5年生存率も80%以上あります。




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§6 .癌(.ガン)の療法


     従来は広汎.切除術が早期癌でも選択されましたが、拡大手術での.の喪失などや、高頻度の合併症、

     進行癌には無効であるなどから、現在では早期癌では縮小手術が選択されています。癌が.部を超えて周囲に

     浸潤する進行癌では、手術療法だけでなく、放射線療法や化学療法併用術も選択されますが予後は良いとはいえ

     ません。手術療法で広範囲の摘除となれば皮膚移植も選択されます。




     
§7 進行期/.癌(.ガン)


     
§7−1 FIGO進行期分類


     
原発腫瘍の進展は肉眼的にも判定出来ますが、リンパ節転移の有無の判断は触診で行いますので、正確なものとは

     言えません。そこでTNM分類では、原発腫瘍の評価を肉眼的に行い、リンパ節の評価は鼠径リンパ節生検で確認

     します。


T期 .または.に限局した最大径2p以下の腫瘍、リンパ節転移はない
 Ta期 .または.に限局した最大径2p以下の腫瘍で、間質浸潤の深さが1o以下のもの
 Tb期 .または.に限局した最大径2p以下の腫瘍で、間質浸潤の深さが1oを越える
*浸潤の深さは隣接した最も表層に近い真皮乳頭の上皮間質接合部から浸潤先端までの距離とする。
U期 .及び/または.のみに限局した最大径2pを越える腫瘍、リンパ節転移はない
V期 腫瘍の大きさを問わず
@隣接する下部尿道及び/又は膣、又は直腸に進展するもの、及び/または
A片側の所属リンパ節転移があるもの
 Wa期 腫瘍が次のいずれかに浸潤するもの
上部尿道、膀胱粘膜、直腸粘膜、骨盤骨及び/又は両側の所属リンパ節転移があるもの
 Wb期 骨盤リンパ節を含むいずれかの部位に遠隔転移があるもの



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§7−2 TNM分類


分類規約 本分類は原発癌だけに適用する。組織学的確証がなければならない。
膣に進展する.癌は.癌に分類する。
以下はTNM各分類評価のための診断法である。
T分類/身体的検査、内視鏡検査と画像診断
N分類/身体的検査と画像診断
M分類/身体的検査と画像診断
FIGO進行期は外科的分類に基ずく(TNM分類は臨床的、及び/または病理学的分類に基ずく)
所属リンパ節
所属リンパ節は大腿リンパ節及び鼠径リンパ節である。
T-原発腫瘍
 Tx 原発腫瘍の評価が不可能
 T0 原発腫瘍を認めない
 Tis 上皮内癌(浸潤前癌)
 T1 .、又は.と.に限局し、最大径が2、0p以下の腫瘍
  T1a .、又は.と.に限局し、最大径が2、0p以下で1、0o以下の間質性浸潤を伴う腫瘍
  T1b .、又は.と.に限局し、最大径が2、0p以下で1、0oを越える間質性浸潤を伴う腫瘍
 T2 .、又は.と.に限局し、最大径が2、0pを越える腫瘍
 T3 次の何れかに浸潤する腫瘍/下部尿道、膣、.
 T4 次の何れかに浸潤する腫瘍/膀胱粘膜、直腸粘膜、又は恥骨に固定
N-所属リンパ節
 Nx 所属リンパ節転移の評価が不可能
 N0 所属リンパ節転移なし
 N1 片側の所属リンパ節転移
 N2 両側の所属リンパ節転移
M-遠隔転移
 Mx 遠隔転移の評価が不可能
 M0 遠隔転移なし
 M1 遠隔転移あり(骨盤リンパ節転移を含む)
pTNM病理学的分類
pT、pN、pM、各分類はT、N、M各分類に準ずる
pN0と判定するには、通常、鼠径リンパ節で6個以上のリンパ節を組織学的に分類する。







     
§7−3 初期浸潤癌/.癌(.ガン)


     浸潤が1o以下のTa期はリンパ節転移は考えません。1cmの幅の正常組織をつけた部分切除で治癒が期待でき

     ます。早期.癌はHPVと関係していると考えられ、若年者の場合は上皮内癌に潜在する事が多いため、よく調べる

     事が大切になります。




     
§7−4 T期・U期/.癌(.ガン)


     T期U期.癌は広汎.切除の適応ですが合併症(傷の離開、リンパ嚢胞、下腿浮腫など)を高頻度に併発

     します。そのためT期.癌では縮小した手術を選択する様になってきております。(直径1cm以下、浸潤5o

     以下の腫瘍では、多くの場合1〜2pの正常組織をつけた同側の腫瘍部分切除と同側の浅鼠径リンパ節の摘出を

     行う・腫瘍が正中であれば両側浅鼠径部を摘出・鼠径部に転移が確認されなければそれ以上の治療を実施しない・

     転移があれば深部リンパ節郭清、対側のリンパ節郭清、後照射などの追加治療を施療)




     
§7−5 V期・W期/.癌(.ガン)


     手術療法単独の選択は無く、放射線、化学療法などの併用療法が選択されます。ブレオマイシンが選択される場合

     も有りますが肺への副作用があるため高齢者への適応は注意が必要になります。







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